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裁判傍聴

 先日、私が加入している労働組合の組合員であるAさんと解雇した会社との間で裁判が行われるということで、初めて裁判の傍聴をしてきました。

 この裁判はAさんの同僚であるBさんが会社に不当解雇されたために裁判で争い、その裁判でAさんが証人として会社に不利な陳述をしたために会社から嫌がらせを受け続けて最後には解雇されたため、その不当解雇に対して争われていました。

 当日は会社側の人間であるAさんの直属上司であった人による解雇の正当性についての主尋問があり、解雇されたAさん側から反対尋問が行われました。会社側が主張する解雇理由は、あくまでもAさんの勤務成績と勤務態度に問題があったために解雇したというものでした。この主尋問では弁護士との間で綿密なストーリーが作られ勤務成績に関する計数を示しながら、いかにAさんの勤務に問題があったかを主張していました。主尋問が終わると、Aさん側の代理人(弁護士)により反対尋問が行われ、主尋問に対する矛盾点や会社側が想定していないような質問が行われました。裁判の山場はこの反対尋問にありました。主尋問は事前に弁護士との間でストーリーを作り、会社に不利な事実は明らかにすることなく会社に都合の良いことばかりを並べ立てることが可能です。一方、反対尋問では予想外の質問に関しては証人自らが、その場で判断し答えなければなりません。もし会社に不利な質問をされた場合は、あの『ロッキード事件』でも有名になった『記憶にございません』と答えるわけですが、今回の裁判では会社側が主張した内容に対する矛盾点について、初めて裁判を傍聴した私にも理解できるような矛盾点が感じられました。



 普段から自分の子供に言い聞かせていることですが、ひとつ嘘をつくと、その嘘を隠すためにもっとたくさんの嘘をつかなければならなくなります。最初に謝っておけば済むことなのに、それが嫌なためにどんどん大きな嘘をつかなければならなくなるのは子供の世界も大人の世界も同じものなんですね。


by karl_2525 | 2004-10-19 11:29 | 労働問題  

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